学術誌『作業療法』論文査読に関する倫理指針
学術誌「作業療法」論文査読に関する倫理指針
(2020年6月制定)
日本作業療法士協会は、作業療法に関する学術の発展を図るために、学術誌 「作業療法」の出版活動を推進してきた。今後とも、この活動が適切に行われるためには、査読をする者が倫理的な基準を満たさなければならない。
この倫理指針は、「日本作業療法士協会 倫理綱領」に基づいており、学術誌「作業療法」に掲載される論文をより一層協会内外から信頼されることを目的とする。
1 査読者の役割の自覚
査読者の役割は、論文掲載の可否を判断するものであり、その責任の重大さを自覚し査読を行わなければならない。また査読者自身も常に研究活動に対する自己研鑽が求められる。
2 利害関係による査読の辞退
査読者が著者や当該論文等との個人的な利害関係がある場合には、速やかに査読を辞退しなければならない。
3 査読期間の遵守
査読者は、やむを得ない理由がないかぎり、査読期間を遵守しなければならない。
4 査読の客観性の確保
査読は、作業療法への有益性の観点を重視するとともに、チェックリストや報告ガイドラインを用いて、公平的、客観的、網羅的になされなければならない。
5 著者への配慮
査読結果の記述は、論理的であるとともに、著者が理解できる文章表現でなされなければならない。また査読に際しては、著者の人格や知的独立性に十分な敬意を払い、それらへの軽視を疑わせるような記述を行うべきではない。
6 守秘義務
査読者は、査読を依頼された事実、また査読中の論文の全部または一部の内容を他者に漏らしてはならない。
7 自己のための利用禁止
査読者は、当該論文が公刊されるまで、その内容を自己のために利用してはならない。