2018年度 専門作業療法士制度 研修カリキュラム改定:読み替え対応表
専門基礎研修:5研修→4研修、専門応用研修:7研修(ポイント・疾患別)→5研修(疾患別)
専門基礎研修 読み替え対応表
玩具・教材、コミュニケーション・ICT
旧 カリキュラム |
研修項目 |
新 カリキュラム |
研修項目 |
基礎1 |
福祉用具にかかわる制度、入浴、排泄 |
基礎1 |
入浴、排泄、食事、更衣・整容(身辺動作) |
基礎2 |
家事・育児、玩具・教材、治療・訓練用具(スプリント含む) |
基礎4 |
総論(適合、制度)、治療訓練用具、自助具作製、家事・育児、レクリエーション |
基礎3 |
移動(起居・移乗・移動・外出(自動車運転も含む)・下肢装具を含む)レクレーション(音楽・園芸を含む) |
基礎3
|
|
基礎4 |
姿勢保持、住宅改修、自助具作製 |
||
基礎5 |
食事、更衣・整容、コミュニケーション |
基礎2 |
玩具・教材、コミュニケーション・ICT |
〇読み替えのポイント
1.平成29年度までに専門基礎研修を受講している場合
①旧カリキュラムで基礎研修3または4のどちらかを受講していれば、新カリキュラムの基礎研修3を修了したものとします。その場合は、新カリキュラムにおいて基礎研修3をできる限り受講することを推奨します。
専門応用研修 読み替え対応表
旧 |
研修項目 |
新 |
研修項目 (疾患毎にハイリスク、就学就労、家族支援、住環境の内容を含む) |
応用1 |
進行性疾患(障害像の変化への対応) |
応用2 |
|
応用2 |
ハイリスク |
||
応用3 |
認知症、高次脳機能障害 |
応用4 |
認知機能障害(認知症、高次脳機能障害) |
応用4 |
発達障害 |
応用3 |
脳性麻痺、発達障害 |
応用5 |
就学・就労 |
||
応用6 |
家族支援 |
応用1 |
CVA・頭部外傷(旧カリキュラムの家族支援含む) |
応用7 |
住環境 |
応用5 |
整形疾患・脊損(旧カリキュラムの住環境含む) |
〇読み替えのポイント
2.平成29年度までに専門応用研修を受講している場合
①旧カリキュラムの応用研修1または2を修了している場合は、
新カリキュラムの応用研修2を修了したものとします。
②旧カリキュラムの応用研修4または5を修了している場合は、
新カリキュラムの応用研修3を修了したものとします。
③旧カリキュラムで5つの研修を受講している場合は、
新カリキュラムの応用研修全てを修了したものとします。
④旧カリキュラムでまだ5つの研修を受講できていない場合は、旧カリキュラムの不足している応用研修に対応する新カリキュラム応用研修を受講してください。
5つの研修を受講した時点で新カリキュラムの応用研修全てを修了したものとします。
⑤上記の③、④の場合も、
新カリキュラムにおいて応用研修1と5をできる限り受講することを推奨します。
【高次脳機能障害】研修カリキュラムの改定
専門基礎研修・専門応用研修:各研修項目の名称変更と内容の変更
〇読み替えのポイント
旧カリキュラムと新カリキュラムは表のとおりに対応しています。旧カリキュラムを受講している会員は、そのまま新カリキュラムに移行することができます。
専門基礎研修 読み替え対応表
旧 |
研修項目 |
新 |
研修項目 |
基礎1 |
・脳の総論(基礎知識・画像)
・脳の機能と画像の知識 |
基礎1 (脳の構造と働き及び高次脳機能障害の基礎知識を得る) |
・脳の構造と働き① (基礎知識・画像)
・脳の構造と働き② (高次脳機能障害総論) |
基礎2 |
・高次脳機能障害における作業療法理論とICF,社会支援制度 ・注意と覚醒並びにその障害と一般的な作業療法介入 |
基礎2 (注意障害及び就労就学と地域支援に対する作業療法の基礎知識を得る) |
・注意障害に対する作業療法
・就労就学と地域支援に対する作業療法 |
基礎3 |
・記憶及びその障害と一般的な作業療法介入 ・認知機能及びその障害と一般的な作業療法(例:バリント・視覚失認など) |
基礎3 (記憶障害及び資格認知障害に対する作業療法の基礎知識を得る) |
・記憶障害に対する作業療法
・視覚認知障害に対する作業療法 |
基礎4 |
・行為及びその障害と一般的な作業療法 ・言語機能及びその障害と一般的な作業療法 |
基礎4 (失行症及び失語症に対する作業療法の基礎知識を得る) |
・失行症に対する作業療法
・失語症に対する作業療法 |
基礎5 |
・右半球及びその障害と一般的な作業療法(例:半側無視・ペーシング・コミュニケーション障害) ・前頭葉機能及びその障害と一般的な作業療法(例:使用行動・道具の強迫的使用・遂行機能障害・社会行動障害など) |
基礎5 (前頭葉機能障害及び右半球症状に対する作業療法の基礎知識を得る) |
・前頭葉障害に対する作業療法
・右半球症状に対する作業療法 |
専門応用研修 読み替え対応表
旧 |
研修項目 |
新 |
研修項目 |
応用1 |
・半側空間無視に対する実践 ・失行・失語に対する実践 |
応用1 |
入力系障害 (注意障害・USN・視覚認知障害) |
応用2
|
・視空間認知障害に対する実践 ・注意・記憶・遂行機能障害に対する実践 |
応用2
|
出力操作系障害 (記憶・失行・ゲルストマン症候群など) |
応用3 |
・社会行動障害に対する実践 ・前頭葉性行為障害に対する実践 |
応用3 |
遂行機能障害・社会行動障害および就学就労・地域支援 |
応用4 |
・就労・就学に対する実践 ・社会支援(在宅に関連する問題)に対する実践 |
応用4 |
高次脳機能障害に関する事例発表および事例相談支援 |
専門基礎研修:4研修→8研修(専門応用研修の3研修を専門基礎研修へ移動、1研修追加)
専門応用研修:7研修(疾患別)→4研修(事例検討会形式)
専門基礎研修 読み替え対応表
旧 |
研修項目 |
新 |
研修項目 |
基礎1 |
・精神科急性期専門OTの目指すもの、精神保健医療福祉の動向と現状、疾病と回復過程 ・亜急性期の状態像を理解する1、亜急性期の状態像を理解する2、評価1、評価2、評価実習 |
基礎1 |
(総論) ・歴史、対象者の回復過程 ・マネジメント(施設との交渉、自分の役割と現実との位置付け)、 |
基礎2 |
治療1、治療2(認知行動療法の応用を含む) |
基礎2 |
精神科治療論、OTの治療法、薬物、ECT、コミュニケーションスキル |
基礎3 |
・統合失調症に対する作業療法 ・気分(感情)障害に対する作業療法 ・人格障害に対する作業療法 ・神経症性障害・摂食障害に対する作業療法 ・その他の疾患に対する作業療法まとめ |
基礎3 |
(疾患別のOT治療法) (リカバリー、ストレングスモデルをベースとした考え方で学習する) 疾患、アセスメント、治療法 (統合失調症、気分障害、物質関連障害、発達障害、人格障害、その他)
|
基礎4 |
他職種との連携、家族状態・支援の実際、地域との連携、移行支援 |
基礎4
|
他職種との連携
|
応用7 |
・家族支援・心理教育・面談の技術(自殺予防・再発防止プログラムを含む) ・演習指導方法論・演習1(講義や演習を行う際の基本的技法を学ぶ) ・演習指導方法論・演習2(急性期患者への対応・作業療法実践を理解してもらう為の研修会の企画・運営を考える) |
基礎5 |
地域生活支援・リカバリー |
応用6 |
・その他の困難例への対応 ・早期退院支援の運営と地域連携 ・関連法・資源制度の理解と利用 |
基礎6 |
最近のトピックス(相模原事件、ACT、効果の示し方、関連法(福祉・触法・P法など) |
応用1 |
・急性期作業療法の役割と目的 ・作業療法評価と実際・実技 ・急性期作業療法の連携体制を構築する為の各種評価法と医療・保健に関する知識・技術 |
基礎7 |
作業療法評価と実際・実技 (認知リハ、心理教育、CBTなど) |
基礎1 |
・精神科急性期専門OTの目指すもの、精神保健医療福祉の動向と現状、疾病と回復過程 ・亜急性期の状態像を理解する1、亜急性期の状態像を理解する2、評価1、評価2、評価実習 |
基礎8 |
(評価) 面接・観察を集中的に学習する 評価(人間作業モデルなど)→事例 |
〇読み替えのポイント
1.平成29年度までに専門基礎研修を受講している場合
①旧カリキュラムで基礎研修1~4まで修了している会員は、
追加して基礎5、基礎6、基礎7を受講してください。
②旧カリキュラムで基礎研修1を受講している会員は、
新カリキュラムの基礎研修1と8を修了しているものとします。
③旧カリキュラムで基礎研修1を受講していない会員は、
新カリキュラムの基礎研修1と8を受講してください。
2.平成29年度までに専門応用研修を受講している場合
①精神科急性期専門応用研修おいては応用研修1を修了している会員のみです
(他の応用研修はまだ開催されていません)。
②旧カリキュラムで応用研修1まで修了している会員は、そのまま新カリキュラムの応用1~4を受講すると共に新カリキュラムの基礎5と6を受講してください。
〇新カリキュラムにおける専門基礎研修受講のポイント
①新カリキュラムの基礎研修4と6は各1日間の研修であり、合わせて2日間の開催とし、基本 的に両方の研修を一度に受講するものとします。
②但し、既に旧カリキュラムの基礎研修4を受講している会員は、基礎研修6のみの1日研修とします。
専門応用研修 読み替え対応表
旧 |
研修項目 |
新 |
研修項目 |
応用1 |
・急性期作業療法の役割と目的 ・作業療法評価と実際・実技 ・急性期作業療法の連携体制を構築する為の各種評価法と医療・保健に関する知識・技術 |
基礎7 |
作業療法評価と実際・実技 (認知リハ、心理教育、CBTなど) |
応用2
|
・プログラム立案のポイント ・統合失調症(困難例)への対応 |
応用1 |
事例検討会への参加① 受講者は自分の事例を報告 |
応用3 |
気分障害(困難例)への対応 |
応用2
|
事例検討会への参加② 受講者は他者の事例報告に対して意見交換を行う |
応用4 |
人格障害(困難例)への対応 |
応用3 |
事例検討会への参加③ 受講者は他者の事例報告に対して意見交換を行う |
応用5 |
神経症性障害・摂食障害(困難例)への対応 |
応用4 |
事例検討会への参加④ 受講者は自分の事例を再報告 |
応用6 |
・その他の困難例への対応 ・早期退院支援の運営と地域連携 ・関連法・資源制度の理解と利用 |
基礎6 |
最近のトピックス(相模原事件、ACT、効果の示し方、関連法(福祉・触法・P法など) |
応用7 |
・家族支援・心理教育・面談の技術(自殺予防・再発防止プログラムを含む) ・演習指導方法論・演習1(講義や演習を行う際の基本的技法を学ぶ) ・演習指導方法論・演習2(急性期患者への対応・作業療法実践を理解してもらう為の研修会の企画・運営を考える) |
基礎5 |
地域生活支援・リカバリー 経済的基盤の設計、結婚、出産、子育て、就労、就学、家族支援 |
〇新カリキュラムにおける受講のポイント
- 応用研修では、自身の事例の報告を2回行い(応用研修1と4)、他者が発表する事例報告会に2回参加します(応用研修2と3)。
- 応用研修1、2、3の受講の順番は問いません。
- 但し、応用研修4は応用研修1、2、3の後に受講するものとします。
- 応用研修1で事例報告した際に受けたアドバイスを基に作業療法を実施し、同じ事例の経過と結果について2回目の事例報告を応用研修4で発表します。応用研修1と4の間には作業療法実施のために十分な期間を置くよう注意してください。
- 応用研修は全て事例報告会の形式を取り、研修会の案内には「応用研修」とだけ記載されます。参加する会員の参加形式によって応用研修1~4のどれに該当するかが決まります。
- 会員が1回目の事例報告を行う場合は、その研修会は応用研修1として生涯教育手帳に記録してください。
- 会員が他者の事例報告を聞く場合は、生涯教育手帳に応用研修2または3と記録してください。
- 会員が2回目の事例報告を行う場合は、応用研修4と記録し、これにより応用研修カリキュラムは全て修了したことになります。