新型コロナウィルス(COVID-19) への協会の対応(2020/5/19)
日本作業療法士協会会長 中 村 春 基
平素より、日本作業療法士協会の活動にご協力、ご支援を賜り心から感謝申し上げます。COIVD-19 に罹患され不自由な生活を余儀なくされている方、また、不幸にもお亡くなりになられた方々に対して心よりお見舞いとお悔みを申し上げます。
また、会員の皆様におかれましても、COVID-19 の影響で仕事や日常生活において不安な生活をお過ごしのことと思います。協会は4月27日~5月1日に会員緊急調査を実施、短期間の調査ではありましたが15,292人の会員の方々からご回答をいただき、会員の皆様の仕事や日常生活に関する影響、対応等々の現況を把握し、今後協会の対策を進めていくうえで貴重な基礎情報を得ることができました。また、この調査を通して約6,000人の方々からさまざまなご意見や協会への要望もお寄せいただきました。ご回答いただいた皆様には心から感謝申し上げます。調査結果の詳細は当サイトおよび会員ポータルサイトで公表しておりますのでそれぞれご確認ください。今般の調査を踏まえて、「COVID-19(新型コロナウイルス感染症)感染対策/作業療法業務について」を作成し、5月7日にVer.1を、5月17日にVer.2を公開したところです。また、会員向け、国民向け相談窓口を設置しておりますので、合わせてご活用いただけましたら幸いです。
さて、5月16日の2020年度第2回定例理事会におきまして、今般の調査結果等を受けてCOVID-19に対する対応を幾つか決定いたしましたので概要をご報告します。
1.定時社員総会の開催
協会の2020年度定時社員総会は、当初の予定通り5月30日に開催いたします。代議員の皆様には今般の非常事態についてよくご理解をいただき、議決権行使書および委任状を提出いただくことにより、無事開催できる見通しとなっております。当ホームページに議案書を掲載しており、ご質問やご意見も受け付けておりますので、どうぞご確認ください。
2.COVID-19 を理由に内定取消または解雇された会員・入会申請者の会費免除
必要書類、申請方法、申請期限等、詳細は当サイトおよび会員ポータルサイトでご確認ください。また、今後パート勤務の方々等への影響も調査し、必要があれば追加処置を行います。
3.士会におけるICTを活用した研修会・会議等運営助成金
士会におけるICTを活用した研修会や会議等の運営を支援するために助成金を交付いたします。発端となったのは4月初めに頂いた会員からの問い合わせです。そこには、士会や協会の研修会が中止や延期になるなか、会費を払うことへの疑問が書かれていました。また、今般行った会員緊急調査の結果やMTDLP推進委員の方々等からの問い合わせも背景にあります。
そこで、対面によらず、Web会議システム等を活用した研修会や会議等の開催を想定し、そのインフラ整備の一助としていただくために助成金の配付を決定した次第です。
協会では以前より一部の会議で、あるいは会議の補助手段としてWeb会議システムを併用してまいりましたが、今般のCOVID-19を契機に全面的な活用に踏み切りました。当初は不安もありましたが、利用する側の慣れとシステム側の機能向上が相まって、問題なく会議開催ができております。Web会議システムの研修会への応用につきましては、協会教育部で試行し7月にはその運営マニュアル等を士会に配布する予定です。一部の士会ではすでに実施されてきましたが、全士会でそのような取り組みが可能になれば幸いです。
4.第54回日本作業療法学会(新潟)のWeb開催
日本作業療法学会は今回初めてWeb 形式で開催することとなりましたので、発表予定の会員におかれましてはこれまでにないご準備をお願いすることになります。開催の詳細につきましては、決まり次第、当ホームページ、メール等でご案内いたしますので暫くお待ちください。
5.今年度事業計画の見直し
今回の非常事態を受けて、2020年度事業計画の見直し作業を開始しております。協会主催の研修会は、上半期はやむなく中止もしくは延期といたしましたが、下半期はWebシステムなどの活用により研修会を開催してまいりたいと考えています。6月に臨時理事会を開催して検討し、見直しの結果を改めてご報告いたします。
以上、5月16日の理事会で決定したCOVID-19 に関する協会の取り組みをご報告しました。最後に、改めて今、作業療法が国民の健康と幸福にいかに寄与できるかが試されています。会員の皆様が個々現場で、また都道府県作業療法士会で実践されているさまざまな取り組みを集約し、国民に発信してまいりたいと思います。引き続きのご支援ご協力をお願い申し上げます。