DAY4
基調講演Ⅱ
Samantha Shann氏(WFOT会長)“作業療法:成長の可能性”
英語でのプレゼンやワークショップを終え、疲労と達成感に包まれるなか、Samantha氏の基調講演に参加しました。「私たちは文脈を理解し、問題解決を創造できる専門職だ」という言葉は、日々模索を続ける臨床現場での大きな励みとなりました。また、作業療法士自身が働きやすい環境を築くため、多様性を教育・実践・研究に取り入れる重要性について触れ、私たちの「LGBT+グッドプラクティスガイドライン」の取り組みを紹介してくださったことに自信を得ました。最後に述べた「個々は一滴の雫でも、ともに集まれば大海となる」という言葉に仲間とともに挑戦していくことの重要性を改めて実感しました。
(日本作業療法士協会 学術部 作業療法ガイドライン編集委員会LGBTQ+ガイドライン担当・鈴木洋介)
閉会式
APOTC2028は韓国・Suwon市での開催が発表され、閉会式で大韓作業治療師協会へハンドオーバーを行いました。本会は大韓作業治療師協会と2024年6月に交流および協力に関する協定を締結しました。今後の両国間の交流にもご期待ください。
そして、会期中のAPOTRG総会で役員の改選が行われ、高橋香代子理事が副会長に選出されました。これまで長年APOTRGの財務担当を担っていただいた石橋英恵氏(国際部)は勇退となりました。
APOTRG新役員
President - Stella Cheng (Hong Kong)
Vice President - Kayoko Takahashi (Japan)
Treasurer - Sarah Chan (Taiwan)
General Secretary - Kamrunnaher Koly (Bangladesh)
WFOT2026
日時:2026年2月9日~12日
会場:タイ・バンコク
※国際部では、WFOT2026発表者に限定した「海外研修助成制度」の追加募集も行う予定です。
初めて国際学会に参加して
地元・札幌でAPOTC2024が開催されることを知り、「このチャンスを逃してはいけない」と“挑戦”を決めました。英語のリスニングは資料があれば理解できるレベルでしたが、スピーキングは日常会話程度でした。実際には研究内容を即座に英語で説明する力が必要でしたが、座長や仲間たちのサポート、翻訳アプリを活用し、発表を無事終えることができました。また、発表以外の場面でも、コーヒーブレイクやワークショップで“異文化交流”ができたことは非常に貴重な経験でした。世界中の作業療法士と意見を交わすなかで、多様な価値観や考え方に触れ、視野が広がったと感じています。今後は、今回の経験を活かし、異なる文化や背景をもつ人々に寄り添った支援ができるよう“挑戦”を続けていきたいです。
(IMSグループ イムス札幌内科リハビリテーション病院・阿部來夢氏)
私は本学会で、急性期脳卒中患者にMTDLPを活用した事例をポスター発表しました。資料作成にあたり、協会の「英語で学会発表しよう!基礎編~抄録作成・質疑応答・多国籍コミュニケーションのポイント~」を受講し、非常に参考になりました。海外の参加者からMTDLPや日本の作業療法教育について質問を受け、活発な議論を行う貴重な機会を得ました。英語力に自信がなかったため翻訳アプリを活用しましたが、親切な参加者のサポートもあり、緊張しつつも意図を伝えられました。初めての国際学会は挑戦の連続でしたが、異文化交流を通じて多くの学びを得た貴重な経験となりました。
(秋山脳神経外科病院・岩崎竜弥氏)