機関誌『日本作業療法士協会誌』

参加者のための新たな取り組み

学生ポスター

  海外から強い要望もあり、演題登録時に作業療法士免許をもたない学生を対象に、「学生ポスター」の枠を設けました! 初めての学会発表、さらにそれが国際学会だった方も多かったと思いますが、かけがえのない経験になったのではないでしょうか。

国際学会での発表は自分にはまだ難しいように感じていましたが、在住している札幌での開催、学生ポスターの発表があるということから今回の演題投稿を決めました。質疑応答では、臨床や研究の面から多くの方に有意義なコメントをいただき、とても刺激を受けました。英語でのコミュニケーションに不安がありましたが、準備してきたことを発揮でき、達成感を得ることができました。学生の間にこのような経験をさせていただき、とても嬉しく思います。自身の研究を臨床の作業療法士や研究者として活躍されているたくさんの方々に見ていただき、議論するという貴重な経験を得たことで、今後の研究意欲や英語学習意欲、そして自信の向上につながりました。

(北海道大学大学院保健科学研究院・内藤夢音氏)

  「英語に不安があっても、まずはチャレンジ」と改めて感じたポスター発表でした。私の英語力は初級にも届かないほど低いレベルでしたが、海外の作業療法士の方々は、英会話とは言えない英単語の羅列でも、何を言おうとしているか理解しようとしてくれました。おかげで、自分の興味関心をもとに、世界各地の作業療法士とつながれる感覚を少しもつことができました。また、世界作業療法士連盟会長のサマンサさんは会場のどこですれ違っても、必ずほほ笑みかけてくださり、会場に集まった同志として受け入れてくれていると感じました。そのため、英語力がなくても、肩身の狭い思いをすることなく、学びを深めるとても良い機会となりました。

(平成医療福祉グループ 介護福祉事業部門地域精神ケア事業部〔演題登録時:東京都立大学健康福祉学部作業療法学科4年〕・荒川真由子氏)

託児所・ファミリーラウンジ

日本作業療法学会にも託児所は設けていますが、本学会でも6∼8日の3日間、託児所を設置しました。各日10人ほどにご利用いただきました。そして、会場内の日本和室をファミリーラウンジとして開放しました!

  4歳男児1名を学会初日から3日間、終日お願いしました。ほかのお子さんたちは乳児から小学生まで幅広い年齢層で国際色豊かです! アットホームな雰囲気のなか、保育士の先生方が個性に合わせ遊びを展開してくださり、子どもも楽しんで連日過ごし、私自身安心して学会に参加することができました。

(国際医療福祉大学・甲本夏穂氏)

  4歳の息子と参加しました。会場内のファミリーラウンジは畳敷きの和室があり、親子でくつろげる快適な空間でした。お手拭きやゴミ袋の設置等、子連れ参加者への配慮が行き届いており、助かりました。また、日本だけでなく海外の参加者も多く、息子が他国の子どもたちと触れ合い、異文化を体験できたことを嬉しく思います。

(利用者)

日本文化体験コーナー

   海外からの参加者に、日本を感じ、楽しんでもらおうと各種ミニイベントが企画されました。大人も子どもも楽しんでいただけたと思います。

  和紙や折り紙、書道、けん玉、かるた、花札、型抜き等を用意しました。けん玉や書道、折り紙は反響がとても大きく、大人も子どもも楽しく過ごせる場所になりました。7日の茶道体験は、下調べをして参加された方もいて、説明や作法等を興味深く聞かれていたのが印象的です。会期中3日間で、富士山を下絵に和紙をちぎって貼るちぎり絵や、絵馬に参加者の願いごとを書き、飾り付けるという作業を通し、参加者みんなで一つの作品を完成させました。皆さんとても楽しんでいらしたので、スタッフ一同、おもてなしができたと感じています。

(APOTC実行委員 水野威氏・下出優氏)

Fun Eventコーナー

  FUNイベントにて、ウェルカムパーティーの一環として「御朱印コーナー」と「チェキフォトパネル」の企画・運営を担当させていただきました。今回このお話をいただいた際、各国の皆様に“Japanese traditional”な体験と“fun”な思い出をつくっていただきたいと思いました。そこで形に残る「御朱印」と記憶に残る「チェキ」を企画しました。当日まで不安もありましたが、想定よりもはるかに多くの方々が参加してくださり、たくさんの笑顔と思い出をつくることができ、ホッとしました。皆様のあたたかいご協力に感謝申し上げます

(さがみ林間病院・依岡尚氏、東京北医療センター・林孝明氏)