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司法領域の作業療法

司法

2005年に心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律(医療観察法)が施行されて以来、司法精神医療も作業療法の領域となり、近年は刑務所等の矯正施設においても作業療法の実践が評価され、作業療法士による生活訓練や創作活動・運動療法等の社会復帰プログラムが取り組まれています。

この領域に関心のある会員への情報提供のため、司法領域の作業療法に関する情報をまとめました。新しいものは随時追加していきます。

刑務所イメージ

刑事司法領域における作業療法に期待される役割

第52回日本作業療法学会において、法務省矯正局 大橋哲 大臣官房審議官により『刑事司法領域における作業療法の期待される役割』と題した基調講演が行われ、刑事司法領域の現状と作業療法に対する期待を述べられました。

概要はこちら 機関誌2018年12月号 p.30-31




刑事司法領域における作業療法のとりくみ

犯した罪と向き合うことを支援する作業療法士

協会ホームページ「こんなところで!作業療法士」の記事で社会復帰促進センターの作業療法士を紹介しています。ページはこちら



刑務所における高齢受刑者の就労支援に向けたプログラムの試作と作業療法士の養成事業

平成28年度作業療法推進活動パイロット助成事業として、広島県作業療法士会が実施したものです。報告書はこちら



女子受刑者特有の問題の解決に取り組む地域の専門家の力

平成28年12月に成立・施行された「再犯の防止等の推進に関する法律」に基づき、平成30年から,各府省庁が取り組んだ再犯の防止等に関する施策が取りまとめられ、「再犯の防止等に関する施策」として国会に報告されています。その内容は「白書」として刊行されており、法務省ホームページにて閲覧することができます。こちら

平成30年度版白書では「女子受刑者特有の問題の解決に取り組む地域の専門家の力」として作業療法士の活動が取り上げられています。

column7 女子受刑者特有の問題の解決に取り組む地域の専門家の力 p.100

令和元年度版白書では依存症対策が特集として取り上げられており、作業療法士も関わっている各医療センターでの依存症治療プログラム等も紹介されています。

特集 依存症対策




犯罪や刑事施設についての全般的な情報

日本作業療法士協会誌連載「知っておきたいキーワード 司法編」

司法領域に関する基礎的な知識を得ていただけるよう、連載をしています。
pdfはこちらからご覧ください。

(掲載内容) ①司法手続きの流れ
       ②裁判と審判
       ③矯正処遇
       ④社会復帰促進センターについて
       ⑤医療観察法の指定入院医療機関
       ⑥更生保護
       ⑦医療観察法の指定通院医療機関


(法務省ホームページより紹介)

犯罪白書

それぞれの時代における犯罪情勢と犯罪者処遇の実情が報告されています。また、特に刑事政策上問題となっている事柄について毎年副題をつけ特集が組まれてており、近年では、令和2年度「薬物犯罪」、令和3年度「詐欺事犯者の実態と処遇」、令和4年度「新型コロナウイルス感染症と刑事政策 犯罪者・非行少年の生活意識と価値観」となっています。



日本の刑事施設

刑事施設のあらまし、被収容者の処遇、受刑者に対する矯正処遇の内容等がまとめられています。




司法領域に関心のある会員のためのネットワーク, 学会等

矯正施設の入所者等に対する社会復帰に向けた適切な関わりを考える会

矯正施設の入所者等に対する作業療法のエビデンスについて検証し、同対象者が出所後に再犯することなく地域で生活していくノーマライゼーションの社会実現を目指すこと、および、そのための普及啓発をすることを目的として、司法領域で働く有志の作業療法士により「矯正施設の入所者等に対する社会復帰に向けた適切な関わりを考える会」がつくられました。2019年12月に第1回の研修会が開催され、2021年2月には第2回の研修会がオンラインで開催されました。回を重ねるごとに参加者数も増えており、司法領域への作業療法士の関心の高まりが感じられます。

第1回研修会(2019年12月22日開催) 報告はこちら 機関誌2020年2月号 p.20-21
第2回研修会(2021年2月27日開催) 報告はこちら 機関誌2021年5月号 p.37-38
第3回研修会(2021年11月27日開催) 報告はこちら 機関誌2022年2月号 p.6-8



日本司法作業療法学会(The Japanese Society of Forensic Occupational Therapy;JSFOT)

我が国の司法、その他関連領域における作業療法の普及と発展、学術的研究等を通じて社会に貢献することを目的に2022年10月23日に設立されました。
2023年12月17日(日)に第1回日本司法作業療法学会が開催され、第2回は2024年11月30日(土)、12月1日(日)の2日間、仙台での開催が予定されています。

第2回日本司法作業療法学会クリックすると画像が拡大します

日本司法作業療法学会のホームページはこちら

 

全国司法作業療法ML

司法領域に関心のある作業療法士の方々のために、情報発信や司法分野に従事する作業療法士間とのネットワーク作りを目的に、法務省の矯正領域(刑務所、医療刑務所、社会復帰促進センターなど)や更生保護領域(保護観察所など)で働いている作業療法士を中心に「全国司法作業療法ML」がつくられています。

全国司法作業療法MLは司法領域で働く作業療法士の方たちの自主的な運営です。

MLについてはこちら 



士会での取り組み

●広島県作業療法士会  司法領域研修会「出所者支援のための作業療法」 2023年9月23日(土)開催
 詳細は広島県作業療法士会のHPをご確認ください。




刑務所見学会

協会では、会員の方に矯正施設の現場を直接見て知っていただくために刑務所見学会を開催しています。
(2020年度は新型コロナウイルス感染症の感染拡大により開催なし)

過去の開催報告:

  • 札幌刑務支所見学会(2019年9月20日) 報告はこちら 機関誌2019年11月号 p.18
  • 大阪刑務所・大阪医療刑務所見学会(2019年2月15日) 終了しました
  • 府中刑務所見学会(2018年10月19日) 報告はこちら 機関誌2018年12月号 p.36