作業療法士がする福祉用具の支援ってどんなことをするの?
お話を聞いた人:日本作業療法士協会 生活環境推進室 沼田 一恵さん
友だちのおじいちゃんが退院するときに車いすが必要になったんだけど、作業療法士さんに相談して車いすを選んだんだって。それも作業療法士の仕事なの?
そうだね、作業療法士はその人の身体の特徴やどんな生活がしたいか全体像を把握しているから、車いすなど、その人の生活に必要な福祉用具(自助具)を選ぶお仕事もしているよ
でもさ、福祉用具が必要なら自分か家族がネットで選んだりして買えばいいんじゃないの?
わたしもポイ活大好き!でもね、車いすのような病気や障害、高齢のためにやりづらい動作を助ける福祉用具は今の自分の身体に合っているかどうか、ちゃんと確認してから使うことが大事なんだよ。
車いすってみんな同じじゃないの?それにサイズだって多少違っても大丈夫そうだけど?
そんなことはないよ。例えば、サイズが合わない靴はどうかな?
小さすぎると足が痛くなるかな、大きいと歩きにくくて転びそうになるかも。
そうだよね、福祉用具も同じだよ。大きな車いすに乗ると身体が安定しなくて落ちそうになったり、大きすぎて家の中であちこちにぶつかっちゃうかも。
そうなると、車いすに乗ってひとりでトイレに行くのも難しそう。
トイレは自分で行ける方がいいよね、だからその人に合う福祉用具を一緒に選ぶの。ほかにも作業療法士は福祉用具を利用者さんが使いやすいように工夫や改良したり、その人に合わせて作ることもするよ。
指の力が弱くなって鉛筆や鍵を握りにくいときはグリップを付けたり、靴下を履くときの前にかがむ動作ができないときには“ソックスエイド”を作ることもあるよ。福祉用具を選んだり、作るだけじゃなく安全に使えるか確認したり、使い方の練習もするよ。
そうか、福祉用具を買ってもちゃんと使えないとだめだもんね。
作業療法士が福祉用具の開発にかかわって、商品化されたこともあるんだよ。その人が生活しやすいように環境を整えることも作業療法士の仕事の一つだから、住宅改造のアドバイスをすることもあるよ。
みんなもぎもんに思ったことがあったら、教えてね。
僕が代わって作業療法士さんに質問するよ。
※作業療法士の福祉用具開発での関わり(内容が難しい時は大人の人と読んでみてください)