オーティくんのぎもん

作業療法と理学療法は、対象となる人と関わる目的にちがいがあるんだよ。

作業療法は「身体または精神に障害のある人」、理学療法は「身体に障害のある人」と法律で決められているんだよ。だから作業療法は「からだとこころ」に病気や障害を抱えた人に支援するんだ。

理学療法は「基本的動作能力の回復」を目的としてるんだ。「基本的動作能力」というのは、起き上がったり、立ち上がったり、歩いたり、走ったりすることだよ。だから力をつける訓練や歩く訓練など基本的な動作ができるような訓練などを行うんだ。

作業療法は「応用的動作能力または社会的適応能力の回復」を目的としているんだよ。「応用的動作能力」というのは、食事をしたり、お風呂に入ったり、着替えをしたりといった生活するために必要な動作のこと。「社会的適応能力」というのは、学校に行ったり、仕事をしたりといった地域での役割を果たすための能力のことだよ。そのために、作業療法士は、ご飯を食べる動作の訓練や着替えの訓練、学校や仕事に行くための支援もするんだ。

理学療法士は、病院や福祉施設などではたらくことが多いけど、作業療法士はそのほかには、学校や会社でもはたらいているよ。からだ（身体）やこころの病気で学校や会社に行かれなくなった時、行かれるように練習したりするために、学校や会社にいる場合もあるんだ。最近では、自動車学校や刑務所でもはたらいているんだよ。作業療法士は、対象となる人も関わる目的もさまざまだから、まちのいろいろな場面で活躍できるんだ。

その通り！もちろん、作業療法士だけで病気や障害がある人を支えるのではなく、いろんな職業の人やご家族と協力して支援することも大切なんだ。